2009年02月27日

第12回雪の大食卓会 アフターパーティー

大鰐 ひばのくに迎賓館 雪の大食卓会

第12回雪の大食卓会を無事終えた「ひばのくに迎賓館」。
当日一般宿泊客は取っていなかったが、
協力してくれた音響さん達と私だけ残って泊まってゆく段取りになっていた。

お祭が終わったログハウスの中は人が溢れていて
イベントの興奮を引きずったまま、あちこちで話に花を咲かせている。
持ち寄った惣菜を肴に酒盛りしたりしてなんだか楽しそうだ。

まつゑはやっと少し腰を落ち着けることができたものの、
おしゃべりしながらリンゴを剥いたりコーヒーを淹れてくれたり
それぞれの車座を回って「おめ達さ疲いだだべ?」と声をかけて歩いたりと、
相変わらず忙しそうにしていた。


大正7年創業、青森市にある老舗和菓子店「翁屋(おきなや)」の銘菓。
「雪逍遥(ゆきしょうよう)」とは ”雪の中の散歩”を意味する言葉で、
青森県名産の長芋を使った風味豊かな かるかん饅頭である。


祖父母の家に続きほとほと参ってしまったのが、ここに集う人たちお手製のもの。
1人1人が得意分野を持っていて、こうやって作っては持ち寄るのだ。
しかも驚いたのが、作り手が全員男性だということ。

こちらは庭のサンシュとボケの実を、ホワイトリカーと氷砂糖で6年熟成させた果実酒。
サンシュはきれいな飴色でフルーティーな甘みが強く、
ボケは黄色に近い琥珀色で、瑞々しい酸味がリフレッシング。
アルコールの角が取れ、まろみのある雅やかな風味になっていた 笑い


酒のあては、これまた違うおじさま達がこしらえたハタハタ寿司と、
一玉38円のキャベツで作った 鮭の飯寿司(いずし)。


ある男性が新潟の蔵元を飲み歩いてみて、一番気に入ったという日本酒 天地人。
ラベルは 2009年NHK大河ドラマ「天地人」の原作者、火坂雅志氏による直筆題字だ。

せっかくのいいお酒であるのに、この辺から私は記憶が曖昧になってしまった。
見知らぬ人たちと大勢触れあい、大層楽しかったのは確かだけれど。


注: 音出ます


ところが場全体がそうだったようで、もうなんでもありというか、
天地人を飲んだ後なぜか 投扇興とうせんきょう が始まっていた。

投扇興とは、桐箱の台座上(=枕)に置いたイチョウ型の的(=蝶)を
開いた扇を投げて当てることで落とし、
落ちた後の枕・蝶・扇の位置によって点数をつけるという日本古来の遊び。
緋毛氈を敷き、真ん中に枕を立たせ、
緋毛氈の右端と左端に分かれて順に扇を投げる対戦形式である。


とはいうものの実際にやってみるのは初めて。
こんな雅な貴族の遊びを、自分がやってみることになるなんて。

点数の対象となる枕・蝶・扇の落ち位置(=銘)は 源氏物語の登場人物から取られていて、
上の写真は最高得点の 「夢浮橋(ゆめのうきはし)」。
最も出やすい平凡な形の「花散里」の1点に比べ、一発大逆転の50点になる 電球


そして午前1時頃。

酔いにまかせ、岸千恵子の名曲「千恵っ子よされ」を謳う音響さん達。
軽快な津軽三味線が流れるところは
左手にスコップ、右手におろしがねのフェイク三味線 で 完全再現。

動画でお見せする事ができないのがまことに残念だが、
「千恵っ子よされ」は ListenJapan(ダウンロード配信サイト) で 無料視聴できるので、
いかに皆が腹をよじらせ笑い合ったか、雰囲気だけでも分かってもらえるかもしれない。





       雪国では冬の間家にいることが多いため、
       人々は室内での遊び方をたくさん知っているよう。
       すっかり朝方になってしまったけれど
       自慢の総青森ひば風呂 をいただいて先に就寝。
       楽しく実り豊かな、雪の大食卓会でした 太陽


  

Posted by ゴージャス姉妹 at 09:30TrackBack(0)青森県

2009年02月25日

第12回雪の大食卓会 地元の人々による出し物

ひばのくに迎賓館 第12回雪の大食卓会

音楽は、その地域に根づいてきた文化やそこに住む人々のこころを
理解する手助けをしてくれると思っているが、
雪の大食卓会で披露された有志の方々による様々な出し物も、
やはり 津軽という台地 を 感じることのできる、かけがえのない経験となった。


まずはログハウスの中で行われた オカリナ演奏。

オカリナの音色をきちんと聞いたのは初めてだけれど、
元々土から作る土笛だけあって、透明感あふれる音は不思議なほど馴染みやすい。

放たれた音が青森ひばの壁に天井にと自然吸収されるため、残響が絶妙というのもあるだろう。
きれいな音が心のひだというより肌の下にまで入りこんでくるようで、
感情が追いつく前にひと粒すっと涙が出たのには、我ながら一驚であった。


横を見ると、薪ストーブでなにやらソソクサと作業をしている男性が 電球
聞くとお客様の1人で、皆に食べてもらおうと 岩木山近くで鮎を友釣りしてきたそう。


友釣り とは、おとり鮎を川の浅瀬に放すことで
そこを縄張りにしている鮎が攻撃してくるよう仕向け、
攻撃してきた瞬間掛けバリで引っかけて釣り上げる、鮎釣り技法である。

黄褐色の色味が濃く腹がぷっくりした天然鮎。
じっくり塩焼きにすると皮はパリッと中はふっくらとできあがり、
その香ばしい匂いに希望者が殺到し、みるみる間になくなっていった。


注: 音出ます


外の特設会場に戻ると、
「津軽石の塔囃子会」の奏でる ねぷた囃子 に合わせて餅つきが行われていた。
この 「ヤーヤドー」の掛け声 が、弘前ねぷたの特徴だ。

最近では餅つきする経験があまりないからか、
革靴履いてきちゃった~と恥ずかしそうにしていたサラリーマンのお客様方も
順番に杵を持たせてもらい、振り下ろし、楽しそうな様子 笑い


こちらは女性の踊り手による創作獅子舞。
いつもの活気ある獅子舞とは違い、切ないメロディーに合わせ
ライトアップされた雪原でしなやかに舞う様が幻想的であった。


注: 音出ます


そしてこの夜、津軽の人々のあたたかな血を垣間見ることができたのが、
囃子隊による 青森ねぶた だった。

笛、太鼓、鉦のお囃子に
「ラッセーラー、ラッセーラー!」の掛け声 が 夜空に響き渡る。
その時空があまりにも原始的な崇高さを含んでいたので デジカメ動画を撮影していると、
自然と踊り始めた地元の人々が画面に入ってきたのだ。

動画には数人が踊り始めた瞬間と、徐々に人数が増えたのち、
人々が心から楽しみながら思い思いのねぶたを踊っている様子が映っている。
幼少の頃から繰り返し聞いてきた音に、身体が勝手に反応するのだろう。

ロングスカートを穿いて途中から参加してくるのが大叔母のまつゑである。
この人は本当に、
自然とともに生きるキラキラ魔女のような魅力を持った人だと思いながら撮影していると、
私を見つけたまつゑが
「何してらの?こっち来て一緒に踊りへ」と手招きしているところで終わる。


輪に飛び込み見よう見まねで踊るうち、私は思い出していた。


祭半纏を着させてもらい、ねじりハチマキをし、
「じっちゃもばっちゃも見でけろじゃ~!」と叫びながら扇ねぷたを引っぱって歩いた、
小さな小さな子どもの頃を。




               大盛況のうち幕を閉じた雪の大食卓会。
               でも実は、まだ終わってはいません。
               次回はお客様が帰ったあと残った有志の方々との、
               アフターパーティーの様子をお送りします ジョッキ



  

Posted by ゴージャス姉妹 at 09:30TrackBack(0)青森県

2009年02月23日

第12回雪の大食卓会 料理

ドキドキ大 ドキドキ大 ドキドキ大 全力でオススメ!

大鰐 ひばのくに迎賓館 雪の大食卓会

2月の真っ只中。
寒さ厳しいこの時期に 雪原で津軽郷土料理を食べるイベント があると聞いて、向かった青森。

待っていたのは民宿「ひばのくに迎賓館」が開催する
森の恵み・食の体験 「第12回 雪の大食卓会」 であった。

降り積もった雪を平らにして作った野外会場。
中心に組まれた大きなかがり火が、津軽の大地を照らしている。
周りは山と、徐々に闇を帯びてくる空と、白くぼんやりと浮かぶ月のみ。

その景観の中にすっぽり収まっているだけでも、東京から行った私などはジーンとしてしまう。
それどころかなんだか神聖な場所に立っているような気さえしていたのだが、
送迎バスで団体のお客様が次々と入ってくると、
徐々にお祭りらしい、あたたかで賑やかなムードに包まれた。


皆のお目当ては、地元の山から採集し、地元の里から収穫した食材で
地域のお母さんたちが作る、津軽郷土料理である。
けのしるや甘酒、ホットりんごジュースなどで身体を温めてから、
談笑しつつ、おもいおもいの料理に箸をつけていく。


澄み渡った空気の中で人々は、
いわゆる”グルメ”とは違うベクトルの御馳走に出逢うことになる。

ばっけの酢味噌和え、わらびの白和え、
蕗とタケノコの身欠き鰊、みずと木の子とろろといった白神の大自然の恵みはもちろんのことだが、
中でも感慨深かったのが 大鰐温泉もやし という、この地方独特の伝統野菜。

大鰐には天然温泉が沸く。
現在市場に出ているほとんどのもやしは 土を使わない水耕栽培法がとられているが、
このもやしは 大鰐温泉の熱で温めた土で育てる、土壌栽培。
土にしっかり根を張るので ほのかに土の味がする、歯ごたえがいいと口コミで評判になった。
また冬の間しか栽培されない、そもそも生産量が少ないといった希少性もあって、
「美味しんぼ 第586話~日本全県味巡り・青森編7~」や
「どっちの料理ショー」などで取り上げられた実績を持つ。

(私が聞いた話では)現在生産農家が4軒あるのみで、
足が早く傷みやすいためほとんど外には出ず、専ら地元で消費されているという。
なので、こっちに来た時しか口にできない珍味なのである。

強い生命力の宿った大粒の豆の歯ごたえと、奥歯で噛み砕くと広がる土の香り。
もやしっ子という揶揄は、このもやしの場合当てはまらない。


紫蘇の味噌漬けおにぎり、切り餅、焼きリンゴなどは網の上で温め直して。
ちなみに木炭も、大鰐の名産品。
地元に生える楢(ナラ)などの原木を土窯で焼き上げ、堅く火持ちがいいと評判なのである。


炭火でじっくり中まで火入れすると大抵なんでも美味しくなるのだが、
カリッと香ばしくしてから 熱々のおしるこ に 投入した 黒豆餅 は、
ツユだくのあずきがふっくらと絡まり、格別に味わい深い趣きだった キラキラ


そうしているうちに夜の帳が下り、吐いた息が闇夜へと消えていくように。
雪で作っておいた蝋燭行灯も、人々の足もとを照らして大活躍。



 防寒対策を万全にして雪の中、
 熱々の料理を振舞われるなんてまったく初めての体験。
 次回は雪上ステージで行われた、
 ゲストアーティスト演奏の様子をお届けします 電球



  

Posted by ゴージャス姉妹 at 09:30TrackBack(0)青森県